よく骨盤が開いているという表現を使いますが、人間の動作の中で左右の腸骨と坐骨が同時に横に広がるような動作や運動というものは存在しないのではないかと思います。基本的な骨盤の動きは @前後運動 A左右の回旋運動 B左右の側方移動です。
では骨盤が開くってどんな状態なのか!?
これには仙骨と腸骨の動きが関係しています。
前回(PART2)で説明した仙骨の動きに腸骨が連動すると下の図のように動くきます。
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@仙骨のうなずき運動(ニューテーション)では骨盤が前傾し骨盤上部の腸骨が閉じて下部の坐骨が開いてくる。 |
A仙骨の起き上がり運動(カウンターニューテーション)では骨盤が後傾し骨盤上部が開いて下部の坐骨が閉じる。 |
左右の回旋運動・側方移動では骨盤は捻じれて開くか横にずれながら開く。片側の腸骨が開けば、反対側の腸骨は閉じるような動きをする。骨盤が開くとは仙骨の動きによって骨盤が前後に傾き、それによって
骨盤上部が開く、骨盤下部が開くと考えるべきではないかと思います。
骨盤上部が開いている人
6つ以上当てはまる人は、骨盤上部が開いている確立が高いです。
- 足がガニ股気味
- 恥骨が腸骨よりも前に出ている
- 歩行、立位時にお尻の外側や足の外側がすぐに疲れる
- 座位・立位時に足がすぐに開く
- 膝を閉じているのがつらい
- 立位時に膝を曲げていると楽
- イスに浅く坐り、背もたれに寄り掛かっているほうが楽
- 低いソファーに坐ると楽
- お尻が扁平尻
- 重心が後ろに・・・かかとに体重がかかる
- 前屈しづらい
骨盤下部が開いている人
6つ以上当てはまる人は、骨盤下部が開いている確立が高いです。
- 内股気味
- 立位で膝のお皿が内側に向いている
- 反り腰で出尻
- 太ももの前面のハリ
- 仰向けに寝て、つま先が内側に向いてしまう
- あひる座りが楽
- 膝を立て仰向けに寝て、膝を内側に倒す方が外側に開くより楽
- 仰向けに寝て、腰に楽に手が入る
- 恥骨より腸骨の方が前に出ている
- 重心が前に・・・つま先に体重がかかる
- 後屈しづらい
まとめ
一般的によく言われている骨盤が開くというのは骨盤が後傾し腸骨が開いた状態をイメージしているのではないかと思います。それでは骨盤を前傾にして腸骨が閉じれば骨盤は閉じている状態なのかと言われれば、骨盤の過度の前傾は腸骨が閉じすぎてしまい逆に骨盤下部の坐骨が開いてくるようになります。坐骨が開いてくることで内股気味になり足のスタイルは悪くなり、出尻になったりお尻の筋肉もしっかり働かなくなるため垂れ気味のお尻になったりと、とても良いスタイルだとは言えません。
ここからは治療経験をふまえた当院の考えですが・・・
骨盤が開くとイメージされる骨盤の後傾で骨盤上部の腸骨が開いてしまい、尚且つお尻や太ももの内側の筋肉が弱くなり骨盤を締めたり足を閉じたりする機能が十分にできなくなると、坐骨も開いてくる可能性があります。この状態が一番悪い骨盤の開き方ではないかと思うのです